「いい湯加減~」


相良先生とちょっとは打ち解けられた安堵感から、わたしはちょっとだけ上機嫌になり、鼻歌混じりで自分の好きなJーPOPを口ずさんだ。


ふんふんふん~


なんでお風呂に入ると歌を歌いたくなるのか、なんて深遠な哲学を思考してみる。


……なあんて。わたしの頭で結論なんか出せるはずもないのだけど。


独身男性の1人暮らしのアパートなんてあまりいいイメージなかったけど、相良先生のバスルームはタイルの継ぎ目にカビも生えてない。