「きょうちゃん、ほら。もう少しだから。もう少ししたらあめ玉あげるから、ね?」 きょう? その名前に引っかかるものを感じたわたしは、いつまでも泣き止まず、かつ立ち去らない様子の親子(?)に、苛立ちを感じた。 このまま放ってたら近所迷惑だし、仕方ないよね。 学校関係者じゃないと声で判断したわたしは、やむなく玄関に立って鍵を開いた。 ドアを少しだけ開いてみると、玄関の照明に照らされた女性の横顔が見えてドキンとした。 ……すごい美人。 モデルとかそんなレベルじゃない。