どうしよう。


こんな夜に訪ねてくるなんて、やっぱり京の私的な知り合いだよね?


もしも学校関係者だったら、言い訳なんかできない。


里美さんならまだいいんだけど。


わたしは息を潜めて立ち去ってくれるのを待った。


わたしが出たら京が困るのはわかる。


もしもあの女の人だったら……。


最悪な想像ばかりがわたしの頭をぐるぐる回る。


だって、いくら結婚の約束をしたとはいえ。わたしと京の事は麻美以外知らないんだ。


京が里美さん以外の誰かに知らせてるなんてとても思えない。