「……くそっ!」
京はわたしの肩を押して、そばのソファに押し倒す。
京はわたしに何も言わず、抱きしめたまま体を重ねた。
気持ちいい……。
やっともらえた。
京の。
京はわたしの額に口づけてかすれた声で呟いた。
「誰が……離すか……おまえを」
苦しげな京の呟きに、わたしは自分から口づけて笑んだ。
夢うつつに、わたしは京が欲しいと願う。
他の誰でもない。
相良 京だから、欲しかった。
誰も代わりなんて、出来ないんだ。
京だから――。
京の赤ちゃんだから欲しかったんだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…