愛なんてない




「うふふ。京、なに言ってるの? 京はわたしが嫌いなんでしょう? わたしの体だけ必要なんでしょう?
わたし独りぼっちだけど……京に赤ちゃんもらえたら独りぼっちじゃなくなる。
寂しくなくなるんだよ?
京はその方がいいんでしょ?

面倒なわたし自身なんか要らないでしょ。

わたしも赤ちゃんもらえたら、京なんか要らないからおあいこだね。あははははははっ!」


「……望月……」


京が茫然自失状態でわたしを見て、押さえつけた手が緩んだ。