京はここまでわたしを連れてきて、いったいなにがしたいのだろう? 人が少ないから話し合いに最適と思ったのかもしれない。 なんてわたしの予想は甘いのだと、すぐ知らされる事になる。 わたしが逃げないようにか片手で手首を掴んだまま、スラックスのポケットから鍵を取り出し空いた手だけで器用にカギを開いた。 そして、ドアが開いた途端に京はまるでわたしをものみたいに床にポンと放り投げた。