退学届けを出して手続きをするために。 わたしの保護者はお兄ちゃんだけど、麻美がいろいろ手を回して麻美のお母さんが代わりに遠縁の親戚として付き添ってくれた。 いろいろあったけど、今日が最後か。 わたしはもう麻美の親戚筋の工場で働くことが決まってた。 いろいろ悩んだけど、自分で決めた結果なんだから悔いはない。 わたしには誰もいないから、気兼ねなくこの学校から羽ばたいてゆける。 明日は入学式だから在校生が駆り出され準備に追われてた。 もちろん麻美も役割がある。