「バカ! 仮にも高校生の前で何てこと言うのよ」


そうは言いながらも明らかに咲子さんは機嫌がよくなり、少しだけ以前の彼女に戻った。


「ごちそうさま!」


わたしはその間に急いで食器を洗い、学校に行くべくカバンを掴んで玄関へ走った。


お兄ちゃんからの視線が突き刺さるのを感じながら……。








「弥生、おっはよ! いよいよ明日が終わりだぁねえ」


今日も元気な麻美の姿を見たら、ちょっとだけホッとできた。


やっぱりわたしには今や学校だけが唯一安らぎ安心できる空間で。