「弥生、俺にはおまえだけだ……。女はおまえだけだ。
俺の子を身ごもるのも……本当の妻も」


……オニイチャンハナニヲイッテイルノ?


わたしの中で少しずつ、少しずつ何かが乖離し壊れて行く。


「おまえとの子どもなら、愛せる。新しい家族を作ろうな……弥生。
愛してる……」


わたしの目は、何も見てない。


わたしの耳は、何も聴いてない。


感覚と思考を凍り付かせたわたしは、その後お兄ちゃんに狂ったように抱かれた。