「疲れたろ? 眠たいなら寝てもいいし、風呂も沸いてるぞ。
腹は減ってないか? 食いたいもんがあれば言えよ」


心配した後に過剰なほど世話焼きなお兄ちゃんはいつものこと。


わたしはクスッと笑って「別にいいよ」と答えた。


そして、すぐお兄ちゃんの空気が変わった事に気がついた。


なに?


お兄ちゃんの顔を見上げたわたしは、ギョッとした。


お兄ちゃんが鬼みたいな怖い顔をしてたから。


眉間に深いシワを刻み、目をつり上げて睨みつけた先を辿れば。


それは相良先生にだった。