わたしはもう、いい。


京にたくさんたくさん優しくしてもらえたから。


わたしが京を護らなきゃ。


「だから……京は困る事ないんだよ。わたしが京と関わるのはもうこれっきりだから」


わたしはきっぱりと言い切った。


そうだよ。


これで最初で最後。


わたしはもう、京と個人的に関わらない。


京を困らせないために、今日の事は二度と思い出さないようにするんだ。


わたしはそう決意していた。


すると、なぜか京は頭に手を遣って大きく溜め息を着き、直ぐに車を発進させた。