「仕方ない、今日はここまで。また今度あんなことをしたら課題を10ページ出すからな」
「わかりました~!」
「はい」
わたしたちがきちんと返事したからか、相良先生は頷いて進路指導室のドアを開けた。
「よし、気をつけて帰りなさい」
「ふぁい、さよなら~!」
麻美はやっとカレシと逢えるからか、スキップしそうな軽い足取りで出ていく。
わたしも後に続こうとしたのだけど。
「望月、ちょっと資料を図書館に返す手伝いをしてくれ」
相良先生はなぜかわたしを引き止めた。
「あ、はい」
わたしはちょっと面倒くさいと思ったけど、もとは授業中に喋った自分たちが悪いんだし。



