京はどうして機嫌が悪いのか、バカなわたしは察する事が出来ない。


あくまでもこうだろう、と勝手な想像をして勝手に落ち込んでしまう。

どうしようもなく愚かなわたし。


……もっと楽しいことを考えなきゃ!


わたしはそう思い、京に話題を振ろうと口を開いた。


「あの……服ありがとうございました。
でも、今度はちゃんとしたカノジョに買ってあげないとダメですよ!
里美さんに誤解させたままじゃ都合が悪いでしょうし」


「……ああ」


京がポツリとでも返事を返してくれたから、よかった。