恥ずかしさに顔を火照らせながらボソボソとお礼を口にした。
でも……
なぜか京は黙り込んだまま、目を見開いてわたしを見て。
すぐに眉に深いシワを寄せてわたしをトンと突き離した。
「京、なによその無反応は! せっかくの私のコーディネートが気に入らないの?」
里美さんが不満げに言うとおり、彼女が選んだのは、淡いピンクにも見える白いサテン地のAラインワンピース。
ノーカラーノースリーブの胸元はよく開いて、紐で結ぶようになってる。
スカートはひざ上の丈でふんわりと広がるデザイン。
ウエストは黒いリボンを前結びにし、銀色のレースのストールを肩に掛けてシンプル過ぎず華美すぎず。
パンプスは白い絹目のパールみたいな輝きのローヒール。
髪もちょっとだけアップにしてもらい、唇にもピンクパールのリップをグロス付きで塗ってくれて。
わたしでも気恥ずかしくなるくらいきちんとした女性に見えるのに。
京は気に入らないのかな?



