余裕たっぷりな表情の駆琉に手招きされて行き着く先は………
「ここ、お前の特等席」
駆琉の膝の上。
膝をポンポンと叩いて、あたしを呼ぶ。
いじけてるくせに行っちゃう。
そして座っちゃう。
「お前ら、ケンカしてんじゃねぇの?」
「あ?想乃は俺に従順だもんなー」
「そんなことないもん…」
「反抗期かよ」
むにっと頬を摘ままれた。
そうだよ、反抗期だよっ!!
どうせ、あたしのカラダだけが目当てなんでしょ!?
……なんて言えるはずもなく。
黙って膝に座り、ぎゅっとお腹に回った手を掴むだけ。
好きだから言えない。
惚れた弱味とは、このことでしょうか………。
「俺、帰るな」
その内、気を使った翼早が空き教室を出て帰っちゃった。
申し訳ないことしたかも……。
だけど、翼早が出て行った瞬間。
あたしのお腹に回る腕の力が強くなり、密着感が増す……。
「か、駆琉……苦しいよ?」
「俺も。いつまで不機嫌なんだよ。このクソチビが……」
あたしと駆琉の苦しいは、ちょっと違うみたい。

