ニコニコと女の子に負けない可愛さで笑ってる慧。


女の子じゃない!!


苛立ちから、ふいっと視線を逸らした。


「何さ〜その反応!久しぶりに会ったのにぃ。俺の方がいじける〜」

「慧こそ、あたしに何か用?」

「うん!用も無いのに、わざわざ想乃の席に来ないよ♪」

「失礼…!」


可愛い顔した小悪魔めっ!


睨み付けてやると、慌てて慧が言った。


「ケンカするために来たんじゃないよ!カケルンが呼んでた!」

「駆琉が?」

「いつもの部屋に来い、だって。…襲われちゃう?」

「は、はぁ!?そんなわけないでしょ!」

「どんな風に襲われたか事細かく教えてねっ♪じゃっ、また〜」


ケラケラ面白そうに手を振る慧は、教室から出て行ってしまった。


一人ポツンと残されたあたし。


駆琉のとこ……行く。



コンコンーーー


いつもの空き教室にノックをして入ると、駆琉と翼早がソファーに座ってた。


「おせーよチビ助」

「助じゃない……。チビ子だもん」

「おいおい、チビってとこ否定しろよ!」


全く面白くないから翼早!!