口ではそう言いつつも、絶対にあたしが嫌がることはしない。
寝る時だって、あたしを後ろから抱え込む形で眠るだけ。
優しい………。
「駆琉……好き」
「知ってる」
「多分、すごく好き…」
「多分ジャマ」
お腹に回る腕の重みが好き。
幸せに感じる。
「…つーか、お前実家帰んねぇの?」
「帰るわけないよ。実家帰るより、駆琉といる方が幸せだもん」
「あっそ……」
「駆琉こそ、実家帰らないの?」
「帰る。想乃も一緒に」
「うん。……はぃぃぃ!!?」
ガバッと起き上がり、駆琉を見ると不機嫌そうな表情。
いや、なぜ駆琉がそんな表情するの……。
「嫌?」
「そ、そんなことないけど……」
「じゃあ決定」
じゃあ…って、そんな簡単に決定しちゃって良いの?
あたしが駆琉の彼女として、お家にお邪魔するんだよね……。
こんなに、イケメンで俺様な子を育てたお母さんを見てみたい。
ちょっと興味あるかも!!