だけど駆琉くんが居候していて、悪いことばっかじゃない。
バイクで登下校して、歩く面倒が無くなったもん。
でも何より一番嬉しいのは………
「駆琉くーん！ご飯！」
「腹減った。今日何？」
「チャーハン。ごめんね、買い物行くの忘れてた！……そのビミョーな顔やめてよ〜！」
「や、別に。いんじゃね？」
ご飯を一緒に食べてくれる人がいるとゆうこと。
あたしの頭に手を乗っけて、お皿に盛り付けるのをジーっと見てる。
この不良も案外可愛いとこあるんです。
「はい！これ、駆琉くんの」
「ん。……あのさ」
「なぁに？」
「くん付けやめろ。キモイ」
キモイ！！？
慧とか翼早にも言われた気がするんだけど……。
大撃沈。
「なんで、アイツらのこと呼び捨てすんのに俺だけしねぇの？」
「へ？」
「気ぃ使われてる感じしてヤダ」
駆琉が言ってるとは思えないほど、純粋な理由。
なんだか自惚れそう……。
