夏紀の文句を流しながら、俺は必要な荷物をカバンに詰め込む。
今日でコイツんちに居候やめる。
しばらくは、洸の家にでも居候すっか。
「そんじゃ、今まで居候させてくれてサンキュ」
「タダで面倒見てやってその態度!?あたしは、そんな安い女じゃないの!」
めんどくせ……。
この家の家賃とか光熱費もろもろ金払ってたの高校生の俺だから。
「金ほしいんだろ?」
「は?」
「やるよ。好きなだけ」
カードだけを抜き取って財布ごと夏紀に投げた。
もうボロい財布だから新しいの買うし。
売るなり何なり好きにすりゃあ良い。
「ふん。もう行けば?」
「やっぱ俺は金づるか。金の面倒見てくれる男探せよ」
「うるさい!!いつか、別れたこと後悔さしてあげる!」
後悔しないっつーの。
別にお前なんていなくても変わんねぇ。
完全にフリー状態。
仕方ないから今日は、寝るだけのために家に帰ろう。
夜遅く帰って、朝早く出て行くつもり。

