猛獣な俺様の溺愛




丸一日考えた結果、慧と洸に話すのはダメだと思う。


あざとい男と変態だもん。


あたしは重要な人を忘れてたよ………



翼早くん。


駆琉くんと幼なじみらしいし、よーく理解してるでしょ?


次の日、あたしは慧に頼んで翼早くんを屋上に呼んでもらった。


昼休みが始まって10分後、欠伸をかまして入って来た。


「……話って何?」

「あの、翼早くんに聞きたいことあってですね…」

「堅苦しい。色々とキモイから翼早でいいよ」

「あ、はい…翼早…」

「だから何?」


ううっ………


一番不良っぽくなくて、怖くない人だと思ってたのに……


めちゃくちゃ怖い!!


「えっと…翼早は好きな人とか…」

「俺、彼女持ちだし。……あれ?俺の予想だと想乃は駆琉とくっつくはずなんだけどな…」

「へ、へっ!?」

「俺のこと好きなの?」


首をこれでもかってほど、横にブンブン振った。


そんなあたしを見てケラケラ笑う。


そして衝撃の一言。



「これで確定。想乃は駆琉のことが好きだ。んで、駆琉も想乃が好きだ。はい、両想い」



はぃぃぃぃ!!?