泣きたいわけじゃない。
でも何気なく行きたくなったの。
あの人がいるかもしれない放課後の屋上。
貯水タンクを見上げれば、寝っ転がってる男の子が見えた。
多分……絶対に駆琉くん。
貯水タンクへ続くハシゴを登って、駆琉くんの顔を覗く。
寝顔すごく可愛い……。
幼い!
「俺、襲われるより襲う趣味」
「お、起きてたの!?」
パッチリ目を開けた駆琉くんは、ニヤリと笑った。
悔しいぐらいにカッコイイ。
「良いよ。チビならギリギリ抱ける許容範囲」
「なんか言い方失礼……」
「つーか、そんなとこにいないでコッチ来れば?」
ポンポンと貯水タンクの隣を叩いた。
そんなに近くに行っていいの…?
遠慮がちに隣に座ってみた。
ガチガチに緊張し過ぎて正座します。
ヤバイ……隣にみんなの憧れの的の駆琉くんがいる…!
風が吹く度に、香水の匂いが鼻を掠めた。
ドキドキするよ〜………。

