次の日、朝から俺はあのチビのために動いてやった。
根っこ腐ってる女達に会いに行く。
休み時間にチビを教室から連れ出した。
ギャル集団は慧が呼んで、体育館裏に集めてあるらしい。
「駆琉くん。どこ行くの?」
「楽しいとこ」
「なんか怖い……」
「俺がいたら怖いものねぇよ」
「うんっ…」
ぎゅっと俺の学ランの裾を掴んだ。
くっそ。
めちゃくちゃ可愛いな、おい。
こんなチビに翻弄されるとか、マジ有り得ねぇわ……。
「慧。問題のヤツらは?」
「ここに収容してま〜すっ♪じゃ、あとはカケルンにバトンタッチ!」
ドス黒い笑顔で、体育館裏の倉庫から立ち去る慧。
この倉庫ん中に、チビをイジメた性悪女達がいる。
「行くぞ、チビ」
「あっ…ちょ、待って…!」
今更、待っては聞けねぇよ。
倉庫を開けるとギャル集団5人が肩を震え上がらせて立ってた。
「か、駆琉…」
「気持ちわりぃ。名前呼ぶな」
「駆琉くん…っ」
なんでチビがビクビクしてんだよ……。