こんな風にいっつも俺の側にいてくれたのは想乃。
不安気な顔で文句言いつつも、なんだかんだ手当てしてくれる。
「手当てするのも最後かなー?」
「もうケンカなんてしねーよ。バカやってらんねぇ」
「ふふっ、でも楽しそうだよね。翼早達といたらいつも」
「さぁー?」
なんて、はぐらかしてみた。
翼早達といて退屈はしない。
もちろん、想乃といても退屈しないけどな?
「…あれ?…あ、駆琉。ごめん!」
「なしたの?」
「絆創膏切らしちゃった…。もう、傷だらけになる事ないかと思って買い忘れてた!」
「別に良いよ、俺は」
「ダメ!バイ菌入ったらどうするの!…ちょっと待ってて!」
走って寝室に行き、ピンクの箱を取って来た。
ニコニコしながら箱の中身を広げると、想乃が好きなウサギのキャラクターの絆創膏。
「どれが良い?駆琉は特別に選ばせてあげる!」
「いっ、いらねぇ…。付けない」
「ダメだよ〜!」
可愛いウサギの絆創膏を元校内トップの顔面に付けさせるか!?