【想乃side】



駆琉がいない日々の生活。


代わり映えも何もない色の無い生活は退屈で仕方なかった。


そんなあたしを見兼ねて、莉子が頻繁に遊んでくれたり………


洸や咏斗も教室に来て話し相手になってくれた。


そのおかげで楽しくいられたよ。



でも。


今日で寂しい日々ともサヨナラ。



夜の空港の国際線方面から来る大好きな人の姿を待つ。


1月も半ばになった寒さ残る今日。


駆琉が帰国します!


嬉しいし、楽しみなんだけど緊張するなぁ〜……。



一定の時間を栄えに人がうわっと国際線から流れて来る。


こんな時間だから、みんな駆け足だ。


駆琉はまだかな………。


ジーっと駆琉が来るであろう方向を見詰めてると、大きなスーツケースを引っ張る背の高い人。


疲れててダルそうな顔。


すぐに分かったよ。



「…駆琉だ…。駆琉!!」

「想乃…お前、こんな夜に迎えに来てくれたの?」

「うん!だって、昨日メールくれたから…」

「危ねぇことすんな。でも……ありがと」


クスッと笑ってあたしの頬を撫でた。


久しぶり触れられた部分が熱い……。