サリナは生粋のアメリカ人だけど、小さい時から日本語を勉強していたらしい。
だから日本語がペラペラ。
空港からバスで30分。
連れて来られたのは、ものすげーデカイ歴史ありそうな建物。
「ここがカケルが生活する学校兼家よ」
「家?俺、家ねぇの?」
「ウチの学校全寮制よ!でも安心して!個室だから!」
「それなら良いや…」
「ま、かなり狭いから覚悟する事ねっ」
そりゃあそうだ。
こんなデカイ学校ったら、生徒数もハンパない。
そんなハンパない生徒数に個室与えるったら狭いに決まってる。
あぁ……想乃んち帰りたい…。
「ちなみに、左が女子寮で右が男子寮。ここからは私は案内出来ないけど…寮母さんに名前言えば鍵貰えるから」
「分かった。ありがとな、サリナ」
「ふふっ!これから、どんどん私に頼ると良いわっ!」
自信いっぱいのサリナと別れて、男子寮に入る。
サリナの言う通りに鍵を貰って、2階の部屋へ行く。
「げっ、マジで狭い…」
ベッドと机。
必要最低限のモノしかねぇな。

