夕日が暑くなる放課後。
下駄箱を出た先で、バイクに乗って待ってると俺を呼ぶ弾んだ声。
「駆琉!」
笑顔で俺に駆け寄って来る姿。
「ごめん…遅かったかな?」
「いや。…ただ、お前チビだな〜と思って。今に始まった事じゃねぇか」
「それが可愛い彼女に言う言葉!?」
「ギャーギャーうるせー。後ろ乗れ」
「むぅ〜………」
頬を膨らませていじけた顔すら好きで。
可愛いからイジメるんだよ。
ま、想乃には言ってやらねーけどな。
「駆琉〜……暑いよぉ…」
「暑いな。アイスでも買う?」
「買う!!コンビニ行こうよ!!」
「暴れんなって。お前ドジなんだから、ケガするぞ」
「コンビニ〜!なんのアイス食べよ〜♪」
聞いてないし。
そんな抜けてるトコが好きだったり、するんだけど。
想乃の笑顔を近くで見てたいから、側にいてやりたいから………
俺が決めた選択。