たった少し我慢するだけで、想乃といる事が出来る。
俺がアイツを幸せにしないで誰がするかって。
「頑張れよ。次期社長」
「おう。やるならやってやる」
「あ、就職先よろしく。これで俺の将来安定だな〜」
「ヤダ!翼早は採用しねーから」
「ケチ!頼むってー」
正直、いずれかは翼早に俺の片腕を頼みたいと思ってる。
きっとまだ先の話だけど。
腹立つほどキレイな空を見上げてると、翼早が言った。
それは俺も一番心配で不安なこと。
「想乃。どーすんの?駆琉いないと泣き虫発動するぞ」
「アイツは……前よりはずっと強くなってる。大丈夫だ」
「心配でしょーがないヤツが、よく言う」
「んな過保護じゃねーよ。ナツと爽太にでも任せるか…」
「十分過保護だろ!」
想乃に何かあっても、俺がすぐ駆け付けられる範囲じゃねぇから………
泣いてても助けてやれない。
ダメだ……。
考えただけで、俺が挫けそう………。

