急いで行くと、病室の前のイスに座ってる母ちゃんと果菜。
果菜も急いで講義早退して来たんだろ。
「あ…駆琉。やっと来たか」
「親父……どしたの?いきなり、倒れるとか…」
「さっき、お医者さんから話聞いたら過労だって。少しの間、安静に入院したらすぐ退院だとさ」
「ほんっとに父さんも人騒がせだよね〜!」
2人とも口ではキツく言っても、どこか安堵の表情を浮かべてた。
実際、無事で何より。
3人で病室に入ると、真っ白のベッドで寝てる親父。
寝顔なんて久しぶりに見たかも……。
数分してすぐに目を覚ました。
看護師が言うには、状態も良い感じらしい。
「ははっ!ごめーん!母ちゃん!」
「人騒がせな事するなよ〜!果菜と駆琉に慌てて連絡入れたんだからな」
「そうだよ〜?講義中でびっくりしたわ!!」
「だからごめんって〜!」
ふざけた様に笑ういつも通りの親父。
全く心配しなかったわけじゃない。
焦り過ぎて一安心した感じ……。