寝ようと目を閉じても、すぐアイツの喋り声で睡魔が閉ざされる。
腹立ってきた……。
「つーか、俺がここのトップになる!!トップいるらしいけど誰か分かるか?…うん、分かんねぇよな!」
威勢良いヤツもいるもんだ。
俺がここのトップなんですけどねー。
相手は俺に気付いてないみたいだし、放っておくか……。
「何?人?人いんのか!?どこにいる?上……あ、ほんとだ。寝てんのか?」
気付いたかな、これ。
貯水タンクに近付く足音。
耳に響くほど、バカみたいにデカイ声。
「ねー!!寝てないで、俺と遊んでよ〜!腕試ししねぇか!?」
「…うっせー。黙れ、1年坊主」
「坊主じゃねぇもん!髪の毛生えてる!」
「っ……隣にいるお前も、コイツ止めろよ…」
黒髪の男を指差したら、ビクッと肩を震わせた。
こんなうるせーヤツが、なんで大人しそうなヤツといんの?
気になるけど………
後輩と言えどケンカ売られたら黙ってられない性分なんでね。
「ケンカしてぇの?俺と」
「おう!当たり前だ!お前強そうだからなっ!」
「俺……ここのトップだけど、どーする?」