たまに親父とこんな話するのも悪くねぇ。


ゆっくり話したのはいつ振りだ?


会社継ぐ…ってゆうのはちょっと考えもんだけど。



午後になって大荷物を抱えた3人が帰って来た。


福袋買ったな、けっこー………。


「チビなのによく迷わなかったな」

「えへへ…迷いそうになった時、果菜さんが手引っ張ってくれたの」

「やっぱそうか」

「うん!でも、たくさん服買えたよ!」


自慢気に見せてくる服の数々。


想乃の服の系統はピンク系が圧倒的。


アイツに一番似合ってると思う。


「このワンピース可愛くない!?」

「想乃が着ればなんでも可愛い」

「むっ……なんだか、テキトーになってない?めんどくさいの!?」

「そ、そんなことねぇから……」

「もう!もっとなんか言ってよ〜」


唇を尖らせて不機嫌になる想乃。


横を見ると、母ちゃんと果菜を褒めるのに必死の父ちゃん。


俺とおんなじ立場じゃん!


「このスカート…丈短いかな…?」

「着てみれば?部屋行くべ」

「うん、着る〜」


さりげなく想乃を部屋に連れ込んで、やっと二人の時間。


「お前……果菜といすぎ…」

「ははっ、お姉ちゃんに嫉妬してどうするのー?」


確かにそうだけど………


妬くほど好きだって伝われよな。