なんで俺のために自分犠牲にすんだよ。


お前は俺に守られとけば良いのに……。


ふらふらと力無く起き上がった想乃を抱きしめた。


「ははっ……駆琉…力強いよ。ちょっと痛い」

「ん……」

「…駆琉?」

「なんだよ…」

「泣かないでよ」

「泣いてねーし」


大切なヤツが傷付けられる事は、自分が気付くよりも痛い。


嫌ってほど思い知らされた。


「まだ痛いんだろ?寝とけよ」

「うん。そうする」


柔らかく笑った想乃をベッドに寝かせた。



いつの間にか、俺も想乃を後ろから抱きしめる形で眠ってた。


目が覚めたのは明け方の4時。


隣に想乃がいる事に安心。


「…駆琉……」

「お前も起きたの?」

「昨日寝過ぎちゃったみたい…。おはよ〜駆琉」

「はよ、想乃」


寝返りを打って目が合った想乃にキスをした。


「きゅ、急に反則……」


その照れてる表情が反則。