なんなら誰これ構わず潰してやる。


イラつきが治まるわけねぇから。



「駆琉!下っ端は僕らに任せて良いんだよ!?」

「浜崎裕太だけじゃ気が治んねぇ…」

「駆琉さん!洸さんの言う通り任せて下さい!」

「うっせーな…」


傷だらけの顔で言われても説得力ねぇし。


きっと、そんな俺も傷だらけなんだろうな……。


薄暗い中で関係なく殴ってたら、いつの間にか俺ら以外全員倒れてて。


「翼早、浜崎裕太は?」

「あ?浜崎?……これじゃね?」

「コイツ案外弱いのな」

「だからあんだけ人数付けてたんだろ」



思ってた以上に殴り合いに弱いコイツ。


ふざけんなって感じだ。


最後に、顔が腫れて倒れてる浜崎の腹を踏み付けた。


「……っ…」

「二度と想乃に近寄んな。俺はお前を絶対許さねぇ」

「す、すいません…」



倉庫を出ると外の新鮮な空気を目一杯吸った。


やっと終わった………。


スマホを見ると慧から一言のメールが入ってた。


“想乃は俺んちで預かってます”