次の日の学校であたしは真っ先に溜まり場に行った。


まだ駆琉は入院中で学校にはいない。


こんな時に話を教えてくれそうなのは咏斗しかいない!!


「しっ、失礼しまーすっ」

「どした想乃?」

「あのですね〜…翼早!咏斗を貸してほしいの!」

「咏斗ー?おい、咏斗。想乃呼んでる」

「想乃さん!どうしました?」


人懐こい笑顔の咏斗の腕を引っ張り、溜まり場から引きずり出す!


ここじゃ話せないもん!



溜まり場から離れた階段の隅っこ。


「ねー!お願いだから教えてよ!」

「ダメです。他校の不良の話聞いて何する気っすか?」

「そっ、それは………」

「想乃さんが立ち入る区域じゃないんです。危ないから絶対ダメ」


うっ………


いつもの咏斗じゃない。


可愛らしい雰囲気なんて無く、あれは駆琉達と同じケンカする時の眼つき。


「ご、ごめん……」

「分かってくれれば良いんです。何かあったらまた相談して下さいね!」


あたしだって駆琉の事助けたい……。


女のあたしじゃダメかな…。