だけどね、あたしは駆琉がいてくれれば幸せです!
孤独で寂しい思いしてた時より、どれだけあたしの世界が変わったか………
自分でも計り知れないほど。
今がすごく幸せで。
バカなことして、くだらない事で笑ってるって楽しい。
ーーーそんな幸せも束の間。
崩れていくのはこんなにも簡単なんだ。
夜9時過ぎ。
もうすぐ12月って事もあり、夜は冷え込む。
「ちょっと早いけど、もう布団入ろっと…寒いっ」
ベッドに潜り込み、スマホをいじってる時だった。
「ひゃっ!びっくりしたぁ………」
いきなり鳴り出したスマホの電話。
慧じゃん……。
「もしもし〜、慧?」
「あ、良かった…。想乃出てくれた」
「こんな時間にどうしたの?もう夜だよ…」
「うん、そうなんだ。……想乃。落ち着いて聞いてほしい」
いつもと違う静かなのに、どこか焦ってる声色。
慧らしくない………。
嫌な予感がどんどん増して、心臓もドキドキ音をたてる。
「駆琉が豪快にやられて倒れた。今すぐ病院に来てほしい」

