ホテルの部屋は、クラスで決めたはずだけど………


成り行きで莉子と一緒に。


楽しいから良いけどね!



「ちぇーっ!男子3階で女子5階だって〜。慧たんと離れ過ぎぃ!」

「駆琉と離れちゃった…」


少しだけ寂しいかも……。



ホテルで晩ご飯を食べて、お風呂に入ってから暇な時間帯。


莉子が慧のとこに行くって言うから、あたしも着いて行った。


きっと駆琉は慧と同室でしょ?



「で、お前はウロウロ狼集団の中に一人で来たんだ?」

「莉子と来たもん!」

「二人部屋だアホ!翼早といるに決まってんだろ」

「ごっ、ごめんなさぁい…」


修学旅行で二人部屋って…


どんなVIP待遇受けてるのよ!?


せっかく会いに来たのに怒られるし。



翼早のいない駆琉と二人っきりの部屋。


腕をぐいっと掴まれると、そのまま抱きしめられた。


「心配させんな」

「へっ…?」

「部屋まで送ってくから、もう寝ろ!」

「…はぁい!!」


髪をくしゃっと撫でられた。



駆琉が甘いよ〜♪


修学旅行中は甘やかしてくれる感じですか!?


「寝坊すんなよー」

「駆琉もね!」

「うっせーチビ。まな板」


悪口言われても甘いから許す。


溶けちゃいそうです………。