でも楽しかったから満足!
最高の思い出になったもん。
「なぁ、想乃……」
「ん?…ひゃぁっ…」
間近に感じる駆琉の香水の匂い。
暖かさ。
後ろから優しく抱きしめられた。
全身が一気に熱を持つのが分かる。
「か、駆琉…」
「…好き」
「へっ?」
「多分、俺……想乃が思ってる以上にお前のこと好き…」
「う、うん……」
耳元で甘く囁かれた言葉は、まるであたしを溶かすようで…。
「絶対離れんなよ。俺ばっかり好きとか…そんなの嫌だからな」
離れるわけないよ。
あたしも駆琉がすっごく、すっごく……
「大好きだよ」
「当たり前だチビ。この小さい手も、ずっと俺のもん」
右手をそっと掴まれて、キスを落とす。
そして右手の薬指にはめられたのは、キラッと輝くシルバーリング。
どうしよう………
言葉で表せないないほど嬉しいや…。
「俺とずっといんなら…つけてろ」
「ずっといたいからつけてる!へへっ…ありがとう!」
だけど、あたしはもっと嬉しいことに気付いたの。

