猛獣な俺様の溺愛




授業中だけどお構いナシに、みんなでバカ騒ぎ。


慧と洸は余ってるクラッカー鳴らして遊んでるし!


ちなみに………


咏斗は駆琉にパシられ中です……。


「すごく嬉しい……。サプライズなんて始めて♪」

「気に入ったんなら良かった」

「うんっ!ありがとう、駆琉」

「提案したの麻歌だけどな。俺はなんもしてねぇよ」


照れ臭そうに話す横顔が可愛くて。


多分、きっとこれが“隠し事”って勘違いした原因かな?


結果、嬉しいものだから全然良いんだけどね!



「駆琉さーんっ!買って来ました!」

「サンキュ。想乃の誕生日ケーキ、パシらせてた」

「誕生日ケーキ!?ええっ!ありがとう!咏斗!」

「お礼言ってもらえただけで満足です!あ……ヤバイ。本気で嬉しい!」


くしゃっと幼い笑顔を見せる。


パシリ?なんて雑に使う駆琉だけど、咏斗のこと可愛がってるはず。


慕ってくれてるもんね?


「可愛い〜!名前のチョコ食べていい?」

「食え食え。少し食って脱チビしろ」

「だからチビじゃないってば〜」


ハート型のチョコに書かれた“想乃ちゃんお誕生日おめでとう”の文字。