猛獣な俺様の溺愛




朝のHRが終わり、チャイムが鳴るとあたしは溜まり場へ。


いつもは慧と洸の声が聞こえて来るけど、何も聞こえて来ない……。


静か過ぎだよね。


……これ、勝手に入って良いのかな?



「…し、失礼しまーす……」


ゆっくり扉を開けると、誰もいないもの静かな空き教室。


なんだろう………。



ーーーパーン!!!!


「想乃お誕生日おめでとう!」

「想乃たんおたおめ〜♪」

「へぇっ!!?」


クラッカーの鳴った先を見ると、とびきりの笑顔の莉子。


それから麻歌まで!


「あ、ありがとう!!二人とも!麻歌…学校は?」

「ふふっ…今日は休んじゃった」

「なんかあたし……幸せ者だねっ…」


莉子と麻歌のせいで泣きそうじゃん!


ぶわっと目頭が熱くなる。


嬉し涙が止まんないよ…っ。



「誕生日くらい泣くなって。な?」

「へっ…?か、駆琉!!」


優しく頭を撫でられる。


もっと涙とまんなくなるじゃん!


「うわーん!!」


みんな隠れてサプライズしてくれたってことだよね。