それから想乃は多分、史上最強にいじけてる。
要は俺らは史上最強にケンカ中ってわけだ。
「駆琉、お前バカだろ」
「ほんとにカケルンって、おバカさん」
「僕は駆琉だから、うまくやると思ってたのにな〜」
「ケンカした…別れる…想乃さん独り身……俺が告白、付き合う!!」
「うっせー。バカじゃねぇ。てか、咏斗だけアホなこと考えてるし」
ケンカしても、別れたりはしねぇよ。
しねぇよな!?
何があっても想乃の側にいてやるって決めた。
それに、アイツは寂しいのが嫌いだからすぐに謝ってくる…と思いたい。
「お前ら、一緒に登下校もしてねぇんだろ?」
「あぁ。だって、教室行ったら想乃が先に帰ってっから」
「莉子から聞いたけど、かなりカケルンのこと愚痴ってるらしいよ……」
「言わせとけ。あんなクソチビ…」
こんな誕生日前に衝突し過ぎたな。
俺が、もうちょっとうまく話せば良かったのか?
「誕生日前までに仲直りしなきゃね!」
ただ、洸の言ってることが一番正しいことは分かる。

