影で動いて一か八か頑張るのも悪くないんじゃね?


やってみっか………。



「サプライズとか楽しそうじゃん!莉子得意なんじゃない?」

「うーん……得意じゃないけど好き!」

「じゃ、莉子に頼むわ」

「ちょっと駆琉!そんな投げやりじゃダメでしょ〜!」

「そうよ。駆琉の気持ちが想乃にとっては嬉しいんだから」

「分かってる…」


女子二人に逆らえるはずもなく。


結局、俺は麻歌と莉子に言われるがままって感じ。



「想乃の誕生日に、あたし学校休んでみんなと行こうかなぁ〜!」

「きゃはは!麻歌最高ー!」

「つーか、お前出席日数足りねぇんだから行かなきゃダメだろ…」

「翼早!こうゆう時はね、休まなきゃ。お友達の誕生日よ?」

「留年してもしらねぇからな〜」



つーことで、始まった想乃の誕生日サプライズ企画。


俺より周りが張り切ってる。


まぁ、俺もやる気ないわけじゃないけどさ………


だって、想乃が喜んでるとこ見たいし。


家族のことでツライ思いしたから、その分アイツを笑わせてやりたいから。



ツライこと忘れられたら良いなぁって。