猛獣な俺様の溺愛




「ったく!マジでバカ男〜!こんな可愛い彼女置いてくなんてなー!!」

「そ、そんな!翼早達と用事があるみたいなので!」

「全く女心知ってんのかね〜」


缶ビールをぐっと飲む駆琉のお姉さんの果菜さん。


「まあまあ!駆琉は置いといて、晩飯ー!」


焼酎片手にご機嫌な駆琉ママ。


今日は、すき焼きー!!


「おいしそ〜!!」

「想乃のよそってあげる!なーんか、妹みたいで可愛くて♪」

「ほんと!娘が出来た気分だよ♪」

「黙れジジイ!お前の目の前に娘いんだろーがっ!」


そして初対面の、尻に敷かれまくってるお父さん!


すごく若く見えるけど、会社の社長さんらしいです。



「さっき駆琉から、想乃ちゃんちの事情は聞いたよ」

「…はい。すみません…なんか…」

「なんで謝るの?大事な駆琉の大事な彼女だ。いつでも頼ってね?」

「お父さん…。ありがとうございます!」

「うわ〜!お父さんだって!待望の娘が出来たぁ〜♪」

「だーかーら!!目の前にいるっつーの!!」



お父さんもお母さんも果菜さんも。


もちろん、駆琉もだけど………


優しいってあったかい。



駆琉、あたしの味方でいてくれてありがとう。