猛獣な俺様の溺愛




卒業までは西原で卒業後は佐藤?


お父さんはどこ行っちゃったの?


確かに言われてみれば、冷え切った家庭にもかろうじてあった家族写真が全て消えてる。


「お母さん…なんで勝手に……」

「お父さんの方が良かったかしら?でも、あの人が想乃はお前が面倒見ろって」

「あたしのこと……いらないの?」

「まぁ、そうゆうことじゃない?」


そんなに、あたしって必要ないの?


慣れない環境で頑張ってきたんだよ。


頑張ったのに………


お父さんもお母さんも認めてくれない。



冷たいモノが静かに頬を伝う。


あたしなんて、いらないんじゃん…。



「………なんならさ」

「か、駆琉…?」

「そんなに、コイツいらねぇなら……俺が想乃のこと連れ去っても文句言うなよ」

「ちょっと、貴方何言って…」

「想乃、帰る。じゃ、お邪魔しましたー」


ただ、駆琉に腕を引っ張られるあたし。



よく分からないけど………


駆琉の背中に着いて行けば大丈夫。


それだけは確かなこと分かってるんだ。