嫌で嫌で仕方なかったけど………
駆琉が復活して、迎えに来てくれたから来た学校。
もちろん、いつもの溜まり場に言ったら注目されるのは一つ。
「想乃、駆琉と何してたのー?ナニ?」
「うっさい!慧なんて、ボコボコにされちゃえ!」
「あの後、最後までヤったのか?」
「最低!翼早が一番デリカシーない!」
ギャーギャー騒いでるあたし達。
そこに、スマホを机に置いた駆琉が低い声で一言。
「想乃以外出てけ」
「はぁ?お前、どんだけ想乃に肩入れしてんだよ…」
「別に肩入れじゃねぇよ?」
ソファーに座ってた駆琉が立ち上がり、あたしの腰をぐっと引き寄せた。
「ただ。お前らに邪魔された分、キッチリ片付けるだけ」
「最後までダメだったのか〜。ごめんねーカケルン」
「屋上でも行くぞ、慧」
「え、ちょっ、みんなどこ行くの?」
「想乃。俺以外の男に見られる趣味ねぇだろ」
あ………やっと理解した。
食われる〜!!
空き教室の扉には『開けたら殺す。覗き見も潰す。大河駆琉』と手書きの貼り紙。
病み上がりなのに元気になり過ぎ!