その時、コテンとあたしの肩に駆琉が頭を乗せた。
駆琉がデレてるぅ!!
可愛いよ!!
「甘えていいって言ったよな?」
「う、うん。言ったよ」
「じゃ、遠慮なく……」
正座してるあたしに駆琉が寝っ転がり膝枕。
膝枕とか初経験だよ……。
動いちゃダメだよね、これ?
ぎゅっと握られた体温の高い手と、見上げられた視線。
ドキドキしないわけがないってば…。
「なぁ、想乃」
「ん?なぁに」
「俺にキスしてみ?」
「してほしいの?」
「なに。してほしいって言ったら、素直にしてくれんの?」
ズルイよ、駆琉。
あたしに出来るだけの度胸がないコトぐらい知ってるクセに。
「……想乃ちゃん。キスして?」
いつもより掠れた色っぽい声色。
熱のせいで潤んだ瞳。
全てがあたしを捕らえて離さない。
「目閉じてくれたらする…」
「ん。いつでもどーぞ」
「うん…ちょっと待っててね…」
心の準備が追いつかないよ!!
あたしは、ゆっくり駆琉の唇を目指して顔を下ろす。
もう、あとは勢い。

