【駆琉side】
ヤバイな、これ………。
特有の悪寒と今にでも倒れそうなほどのダルさ。
絶対に風邪引いた…。
あったかい日もあれば、寒い日もあるこの時季。
昨日、寒かったのに夜中にバイクで走ってたせいだな……。
溜まり場のソファーに縮こまるように寝っ転がった。
「駆琉、具合わりぃの?」
「んー……とりあえず、喉いてぇ…」
「想乃呼ぶか?」
「呼ぶんじゃねぇぞ…」
アイツに弱ってるとこ見せられねぇ。
泣きそうな顔で、過剰に心配するはず。
想乃の泣き顔は苦手だ。
「おい、咏斗……」
「はい!なんでしょう?」
「ちょっと俺にパシられてくんね?」
「駆琉さんになら、喜んでパシられますよ!!」
「コンビニ行って、スポドリ買って来て…」
「承知しましたっ!」
キラキラした目で溜まり場を飛び出た。
後輩一人仲間にしといて良かったな。
こうゆう時、かなり使えるー………。