雲ひとつない青空の下。
屋上でひたすら殴り合う俺ら。
ヤバイ………
身体中痛過ぎて、どこか痛いかなんて分かんねぇや。
気付けば、目の前には膝着いて倒れてるコイツ。
「まだやれっけど……どーする」
「すんません…。降参…っ」
「じゃ、想乃もトップもそのまま俺がもらいまーすっ」
「強っ……。惨敗じゃん俺……」
一応、1年からここのトップなんで。
ナメられちゃ困る。
倒れたそいつの隣に俺も並んで倒れた。
正直、めちゃくちゃケンカ強くて負けるかと思った……。
まぁ、言ってやんねぇけど。
「お前…名前は?」
「内柴咏斗…です」
「咏斗か。……案外強いな」
「全然…そんなことないっス。でも…駆琉さん。お願いがあります…」
「あ?何?」
寝っ転がってた体を起こして正座。
ペコっと軽く頭を下げた。
「駆琉さんの近くにいさせて下さい!トップの駆琉さんを守る位置にいたいんです!」
「用心棒っつーこと?」
「はい!」
アイツらいるから足りてんだけどな〜。