変に騒いで駆琉を怒らせたら、きっとこの子達の命はない!!
ここは先輩として冷静に対処!
「あはは〜……ごめんね。忙しいの」
「今からサボってカラオケ行かね?」
「先輩可愛いから奢ってあげるし!」
「い、行かないから!」
その時、グイッと腕を掴まれた。
ヤバイ………
「いいから。行くぞ!」
駆琉……助けて!!
「何してんだよ、お前ら」
低く威圧感があるのに澄んだ声。
声を視線で追いかければ、一人の男の子が立ってた。
「げっ、お、お前は……」
「俺の顔…分かるよな?」
「わ、わわ分かる…。み、見逃してくんねぇか…?」
「そう思うなら、さっさと目の前から消えろクズ」
さっきの威勢はどこへやら。
へっぴり腰で逃げてく男の子3人。
「助かったぁ〜………」
力が抜けて、へなへなとしゃがみ込んでしまうあたし。
授業始まりのチャイムなんて、とっくに鳴ってた。
「大丈夫…ですか?」
あたしの目線に合わせて、しゃがんでくれた男の子。
ハッと息を飲んだ。