【駆琉side】
一泊二日の温泉旅行明けは、すぐに現実に引き戻される。
昨日帰って来て、月曜の今日は学校。
そのまま想乃んち泊まったから、二人で遅刻して来た。
「カケルンお土産〜!」
「僕にもお土産〜!!」
「想乃にもらって来い」
「「はーい♪」」
朝からうるさいのが、慧と洸の駄犬2匹。
俺はいらないって言ったけど、想乃が買ってた。
『みんなお土産楽しみにしてるはずだもん!』
想乃の考え大正解だな。
楽しんだ分の疲労感がハンパねぇ……。
溜まり場のソファーに寝っ転がる。
向かい側のソファーには、タバコ吸ってる翼早。
「随分、疲れてんな」
「おう」
「旅行中寝れてない感じ?夜、頑張っちゃった?」
「頑張った疲れで寝れると思ったけど、想乃が可愛過ぎて寝れんかった」
「ゲホゲホ!!お前ほんとに駆琉?」
むせてんじゃねぇよ……。
俺に嘘もホントもあるか。
「駆琉ピュアになったな」
「はぁ?キモイ……」
「良いじゃねぇの?想乃と付き合ってから楽しそうだし」
楽しいのは紛れもなくほんと。
想乃がいるから学校にも来てるし。
笑顔が見れんなら、なんだってする。