いつも俺様で、こうゆう時は俺様通り越して猛獣。
でも、この猛獣の触れる手は優しい…。
誰も触れたことのないような場所に、優しく触れる。
「か、駆琉…」
「どした?痛い?」
「ううん……気持ち良い…。ただ、頭がホワホワして怖い……」
「我慢すんなよ?そのまま、力抜いとけ」
猛獣にとことん食い付くされました。
心まで満たされて、どっと疲れがのしかかる。
眠たいの……。
体に感じる暖かさ。
そっと目を開ければ、端整な顔立ちで眠っている駆琉。
寝顔は少し幼いねっ。
可愛い………。
昨日、そのまま寝ちゃったあたしなのに浴衣が掛けられてる。
これも駆琉の気遣いと優しさ。
「好き…っ…」
初めてあたしから駆琉の唇に自分の唇を重ねた。
少しでも、あたしの気持ちが伝わってほしくて……。
「…寝込み襲う趣味あったんだな〜」
「ひぃっ!!駆琉!?お、起きてたの!?」
「明け方目ぇ覚めて、そっから寝れなくて。想乃可愛いな。もっかい食うぞ」
「いやー!!!」
初めての温泉旅行は最高の思い出。
また駆琉と一緒に来たいな。