細くスラっとした後ろ姿を見送った。
俺ってまだまだガキだなー………。
咲季の方が、よっぽど考え方大人だ。
でも……絶対に想乃には嫌われた。
今年のクリスマスはナシだな。
しかも、クリスマスに誕生日重なってるから一緒にいられないダメージデカイ。
デカ過ぎ!!
その日の内の夜中。
咲季といた公園にアイツを呼んだ。
「来ねぇかと思った」
「そのつもりだった。でもね、慧に行けって言われたから来てやった」
「もっかい、殴るぞ」
「ヤダよ。僕、痛いの嫌いだもん」
問題の相手の洸。
洸の頬にアザが出来て、唇の端が痛々しく切れてる。
もちろん俺も一緒。
「お前さー……想乃のこと好きだったの?」
「別に?ただ、可愛いなぁーって思うぐらいかなぁ。何?好きって言ったら、ほんとにくれんの?」
「やらねぇよバーカ!アイツはずっと俺んだ」
「駆琉のアホ。それを想乃に言えば良いのに」
素直に言えたら苦労しねぇよ。
こんな、こっ恥ずかしいこと言えねぇからな……。
洸とは「ごめん」とかナシだけど、問題解決。

